ペイパーポスト広告の問題点とその顛末


グーグルジャパンのペイジリンクオチ事件が話題になって大分経ってしまいましたが、
ようやくまとめる時間ができましたので、自分が考えるPPPの問題点を3点ほど挙げてみました。


その前に結論から申し上げると、PPPはまともに小さくまとまるか、アンダーグラウンドに生きるか、
どちらかしかないと考えています


1.モラル低下が絶対予想できるような確信犯的な高インセンティブ設定
2.「●○に参加中です」って書いてあるからいいでしょ、的エゴ
3.実はやっぱりSEO目的


1.モラル低下が絶対予想できるような確信犯的な高インセンティブ設定


ブロガーが記事から収益を上げるとすればアフィリエイトかPPPだと思いますが、
一般ブロガー(サンプラー?)としてはクライアントが正確なROIを求めているのか、
ブランディングを求めているのかなんてぶちゃけどうでもよくて、
ブログ収益性をいかに上げていけるか、
その1点しか考えていないと思ったほうがいいと思います。


要は”より低いPVで”、”より小さな手間で”、稼げるか。


CPM20円30円のアドセンスや、アフィリエイトよりも、低いPVで稼げる「PPP」で、
より小さな手間を追求しコピペ記事を量産していくことが、一般ブロガーにとって理想であり、
必然の流れだと思います。


記事の平均PVが100PVしかないブロガーにとって、
10件の記事を書いて1件30円のアフィリエイト収益に比べ、
1件の記事で3000円+商品がもらえるわけです。
アフィリエイトより断然稼げるんです。


興味が無くてもそりゃサンプルもらうでしょ。


「本をあげるので書評を書いてください」


も本質は同じなんですが、食べ物や試供品はタダならいくらでも欲しいですが、
本は興味が無ければ、タダでもいらない上、興味の無い本を読むことほど、
眠くて苦痛なことは無いので、手を挙げるバーが高いのでモラルが保ちやすいと考えられます。


PR会社がバジェットが欲しくて、サンプラーが溢れるリスクを伝えずに価格設定をするのか、
クライアントサイドと話し合って、それでもいいからやろうとしているのかは知りませんが、


「本当に興味がある人じゃないと試す気にもならない」報酬設定にすることで、
ブロガーのモラルを保とうとすると、今までの


「これぞバズ!5000人のブロガーが記事を書いてくれます!
(…平均PVは100くらいしかないし、興味の無いサンプラーもたくさんいるけど…)」


というPR会社の謳い文句が、


「…40人しか書いてくれません…(でも、みんな商品に興味あるのでしっかり記事は書いてくれるんですよ!)」


となれば、広告主は興味持たないでしょう。



2.「●○に参加中です」って書いてあるからいいでしょ、的エゴ


例えば田舎でおそらくCyberBUZZがどんな会社なのかを知っている人は
キャンペーン登録者を除き、ほとんどいないと思います。
統計を取ったわけではないので、数字も無く、説得力には欠けますが。


PR会社の認知度なんてそんなものです。
そんな中で「●○に参加中です」と書いたところで、すごく意味が薄い。


「ステルスじゃない」、それだけ。


PR会社を知らない人にもその記事の意味をしっかりと認知してもらうためには、
下記くらいの文言は強制で入れるくらいの必要があるのかなと。


「※本記事を書くに当たり、報酬が発生しています」
「※この記事は報酬の発生する広告です」
「※●○社はクチコミマーケティングを主軸事業としている企業であり、
私は●○社を通じて○○キャンペーンの依頼をされ、記事を書いています」


それでPR会社が「そんなんじゃサービスが売れない」と思った時点で、
一般ユーザーを欺いているんだと思います。
ブロガーは別に上記のようなしっかりした文言を入れることには抵抗は無いと思います。
PVが下がるわけでもないですし、今までどおり、報酬が得られれば、いいんです。



3.実はやっぱりSEO目的


グーグル本体によるグーグルジャパンのペイジランクオチ事件はペイパーポストに対する制裁ではなく、
ペイドリンクに対する制裁です。


CyberBUZZ社のキャンペーンにより、意図的かどうかは別として、
SEO効果のある有料テキスト広告が量産されたことによる制裁です。


SEOできなきゃPPPやらない」という広告主もまだ多いのかなと、感覚的に。


アフィリイエイト市場のように、一時は盛り上がったけど、結局は手間も掛かるし市場も小さく、
一般サイトに掲載するようなリスクもあるので、小技を嫌う大手は見向きもしないのでは。


モラルを保ち(高め)、粛々と大手企業の予算のおこぼれをお預かりするか。
モラルを下げて高リスクでもプロモーションしたがる企業を相手にするか。


さらに、ユーザーにコントロールに預けている以上、というよりは
企業側(PR会社、クライアント)のコントロールの枠を超えた部分があるので、
BtoB事業としてはリスクが高く、
SEO同様アンダーグラウンドマーケティングの域を出ないような気がします。


ルールのないところにサービスが出来上がる時って、こんなものかもしれません。
彫刻と同じように、最初荒削りにあーでもないこーでもないとなり、
だんだんと細かい部分が削られ、サービスが出来上がる。


イオニアとして、本当に最終的なサービスのデティールを探して見極めようと
しているのなら素晴らしいことですが、
もし、今のPPP推奨会社がその荒くて大きな削り節の恩恵だけを目的としているのならば、
事業会社のあり方として素直に賛同できません。



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