個のPBRを上げ過ぎないこと


株価純資産倍率


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株価純資産倍率(かぶかじゅんしさんばいりつ、price book-value ratio)は、企業の資産面から株価の状態を判断する指標である。株価の状況を判定する情報として株価収益率(PER)と共に重要視される指標のひとつである。
頭字語をとった略称のPBRの表現は日本国内で広く用いられているが、アメリカではP/Bと表記するのが一般的である。


株価純資産倍率は(以下PBR)、一株あたり純資産額に対する株価の倍率(状況)を測る指標である。以下の式で求められる。


株価純資産倍率 = 株価 ÷ 一株あたり純資産額


一般にPBRが1倍であるとき、株価が解散価値と等しいとされ、それ以下だと割安株として扱われる。1倍以下の水準では会社が保有する純資産の額より株式時価総額のほうが安いことを意味しており、継続的に事業を行うより解散した方が株主の利益になる可能性がある。魅力的な事業・資産を持つにも関わらず低PBRで推移している企業は絶好の買収対象になるかもしれない。一方、PBRが高いからといって割高であるとはいえない(後述)が、資産を目的とした買収の対象としては魅力的とは言えない。


不況に入ったと叫ばれているが、不況とは、考え方によっては、


「過剰に評価されていた経済が元に戻るプロセス」


とも言える。


この考え方はマクロ経済だけでなく、一個人にもあてはめることができる。


最近、


「人間、苦しい時ほど、その人の本性が見える」


というお言葉をとある方から頂いた。
実体に近づくという意味で前述した言葉と似ていると感じる。


景気の良い時には見えなかった人の本性が見える、ある意味では分かりやすい時代に入ったような気がする。
その言葉通り、周囲で元気が無くなったり、お金の話をし出したり、感情的になる人が増えてきたように思う。


競技者時代でも、似たような経験は数え切れない。


高いパフォーマンスを出しているときには、元気があり、社交的な選手が、調子を落とした途端、口を利かなくなる。


まだこれはましなほうで、調子のいいときに、度を過ぎて横暴な態度を取るような選手ほど、
調子の悪い時になると落ち込み方が激しく、再起不能になるような人が多い。
”株価”に感情を連動させている、非常にリスクの高い選手である。


通常、PBRは上記にあるとおり、企業を対象とした評価指標として用いられるが、不況の話と同様、個人にも当てはめることができる。


要は、自己の成長は時価(もしくは株価)の増加によってではなく、資産の増加によってのみ成し遂げられる。



時価の増加および減少要因例≫
・将来性
・見た目(化粧、おしゃれ等)
・流行
・アピール
・一時的なニュース


≪資産の増加および減少要因例≫
・知識
・スキル
・経験
・資産
・健康
・友人


アピールや目先の見栄によって時価を上げることはできるが、その分PBRは増加し、
「割高株」となり、株価下落リスクが高まる。


また、調子が悪い時も、特別な理由がない限り、PBRが「1」を割ることは無い。
知識や健康、資産を意識的に増やしていくことが、人生における「投資」である。


時価を上げようとすると、見栄やエゴを優先させることになり、無駄な消費を生み出す。
その結果、資産を増やすための原資が失われ、自己の成長機会が損失する。


例えば、私はタバコを吸う人が嫌いだ。


吸う理由は様々だが、見た目(時価)、ストレス解消(一時的なもの=時価)などが主であり、お金を払い(資産減少)、健康を妨げ(資産減少)、さらには周囲の健康被害を拡大させる(資産減少)人が成長意欲の高い人とは思えないからである。


お酒を飲みすぎ、夜更かしをする人も同様である。


常に自己の時価と資産の乖離を確認することで、感情のコントロールを行い、
また資産に着目し、いかに資産を増やしていくかを考えていくことが自己の成長につながる。


最近勝間和代氏の本が売れているが、人が資産を意識し出している表れかもしれない。


以下、参考文献


「成功」と「失敗」の法則

「成功」と「失敗」の法則


リスク〈上〉―神々への反逆 (日経ビジネス人文庫)

リスク〈上〉―神々への反逆 (日経ビジネス人文庫)


リスク〈下〉―神々への反逆 (日経ビジネス人文庫)

リスク〈下〉―神々への反逆 (日経ビジネス人文庫)


お金は銀行に預けるな   金融リテラシーの基本と実践 (光文社新書)

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