ロングテールと金子みすゞと沢尻エリカのダンナ


blogタイトルを変えようかと真剣に悩んでいる。
きっかけは梅田望夫氏の本。


そもそもこのblogのタイトルは、
「スポーツ、特に水泳において新しい価値を提供したい」
という想いからつけたもの。


食べていくためには最低限の利益が必要。
利益を出すために、頂くお金がコストを超えなければいけない。
「儲かりにくい」スポーツにとって「チープ」な何かを組み合わせることで、
スポーツでも食べていけることができるのでは、
と4年間くらい漠然かつ真剣に考えていたテーマの答えが、どうやら見つかりそうである。


・「ウェブ進化論
・「ウェブ人間論
・「ウェブ時代をゆく
・「フューチャリスト宣言
・「ウェブ時代5つの定理」


これらの本と出会って以来、水泳とウェブのマッシュアップを真剣に考えはじめた。
水泳とウェブという、水か油かも分からない二物を攪拌させようとする。
混ざり合うかどうかなんて分からない。
何色になるか分からない。
明日、とびきり高性能な攪拌器が見つかるかもしれない。


ただひとつ言えることは、”自分がやらず、誰がやる”ということ。


「【水泳に対する想い・感謝】×【ウェブリテラシー】」


この掛け算が定量化できるとすれば、誰にも負けない自負がある。
(後者はこれからトレーニングが必要ではあるが)
日本国内に自分以外やろうとしていないこと、
大手企業にとって小さすぎてやりたがらないこと、
そんなロングテールな想いを形にしていくことに対するワクワク感こそ、
梅田氏の言う「けものみち」の楽しさなのかもしれない。


私に限らず、このような想いを形にしていく動きは、ウェブの特性である、


「チープであること」
「不特定多数無限大へのアプローチ」


によって、至るところに自然発生していく流れは誰にも止められないだろう。
例えば、私がいくつか考えているアイデアのひとつとして、


「普通じゃない水泳マスターズチームを作る」


というものがある。
「普通じゃない」という部分には今回は触れないが、
今までであれば、「マスターズでチームとして水泳大会に参加したい」という、
共通の想いを持つ「仲間」を探すために、コストをかけビラをつくり配布したり、
広告掲載を依頼したりする必要があった。


広告もビラも当然地域は限られており、
コストをかけてもマーケティング対象は限定的。


ウェブの【チープで不特定多数無限大へのアプローチ】により、
コストをかけずに「仲間」探しが可能となる。
その「仲間」とは梅田氏の言う「”所属”ではなく”アフィリエイト(連携)”」であり、
「気持ちだけ参加」という組織に対する新しい考え方に基づき定義されるものである。


上記はあくまで一例ではあるが、ウェブによってあらゆるコストが下がり、今まで、
「やりたいけど、コストが合わないからできない」
ことや、
「やりたいし、それで食べていけるとは思うが、リスクが高い」
と躊躇していた想いに対して積極的な姿勢をとりやすくなる。


その想いが、「志向性の共同体」となり、リーダーが生まれ、
時間という原資を含めたROIが損益分岐点を越えた瞬間、
ひとつのスモールビジネスとなり、その集合体が「新しい職業」となる。


ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー
・株式会社ネットワーク応用通信研究所 (NaCl) フェロー
ハイパーメディアクリエイター


最近、分かりにくい肩書きが急に増えだしたと身を以って感じる。
それらの肩書きを見たときに、


「この人、何やっているか良く分からない」


と肩書きだけで判断し、ネガティブなイメージを持っているとしたら、
それはとても古い考えだし、即刻、排除すべき。
今後、「新しい職業」の創出機会の増加によって、分かりにくい肩書きが増えていくはず。
長期的には肩書きの存在価値が薄れていくと予想している。
茂木健一郎氏のブログにも肩書きについて書かれている。


世間というものは、そもそも、ある個人を
判別する時に特定の旗を立て、それで
認識したがるものである。


自分だって、他人に対してそう
しがちである。
そう期待されている文脈では、応える
しかない。


肝心なのは、自身の認識と行動に
おいて、自分がある「専門」だなどと
思わないことだろう。


シリコンバレーではすでに、
「何をやりたいか」
「何ができるか」
で人を見る傾向があると聞き、やはり日本よりも先を行っていると感じる。


先週、フリーの経営コンサルタントとお会いする機会があった。
肩書きなしで大手企業をコンサルティングし、20代で年収は2000万円近い。
話を伺っていると、
「何をやりたいか」
「何ができるか」
が強烈に明確であり、その2点に基づき、シンプルかつ大胆に行動されていた。


まずは「何をやりたいか」。その上で「何ができるか」
キャリア形成とはその2点に集約されるものでしかない。
景気の悪い今、肩書きが幻想であることに気付かなければいけない。
そしてウェブというツールがその2点を手助けしてくれる。


梅田氏の本を読みながら、小学生の頃に学んだひとつの言葉がふと浮かんできた。


「みんなちがって、みんないい」


大正末期に活躍した、金子みすゞの作品のなかの一文である。
せっかくなので、全文を調べてみた。


わたしと小鳥とすずと


わたしが両手をひろげても、
お空はちっともとべないが、
とべる小鳥はわたしのように、
地面(じべた)をはやくは走れない。


わたしがからだをゆすっても、
きれいな音はでないけど、
あの鳴るすずはわたしのように
たくさんのうたは知らないよ。


すずと、小鳥と、それからわたし、
みんなちがって、みんないい。


どうやら茂木健一郎氏もテレビでこのフレーズを使った模様。


「みんなちがって、みんないい」


この言葉を心に留めて置くことで、ウェブのような匿名性の強い世界の中でも、
オプティミストでいることができるだろう。
その上で「両方の世界」を行き来しながら、価値を提供していきたいと強く感じる。


 ※ エントリーを書いているうちに、blogのタイトルはどうでもよくなってきた



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