点と点が繋がって、「インカレ優勝」が実現する夢を、夢で終わらせたくない、とある大学OBのエントリー
「明日、町田で」
キャンセルで空いたばかりのスケジュールを見ていたかのような、先輩からのありがたきメール。
メールではなく電話で、「酒持って、5分後」という制限タイムつきの集合が当たり前だった、
10年前の”恐怖体験”が脳裏によみがえり、社会人であることのありがたみを久々に感じる。
・橋本徹大阪府知事と同じ名門高校出身、年末に控える”喜び”を抑えきれない新潟の新婚さん
・つくばよりも豚のにおいが漂う、噂の校舎で研究と教育を両立させる”大”先生
・入学当初とおそらく年齢が変わっていない、同期入学ブラザーズの兄
卒業から数年経ち、立場も環境も各々異なるが、現在もそれぞれが(一人を除いて)水泳に携わっている。
途中、研究の話になる。
会話の内容は、書けない。
守秘義務とかそういうことではなく、”理解が出来なかった”の”cannot”である。
会話の内容が日本語として脳で処理がされなかったのは、アルコールのせいだけではないはずである。
ただ、ひとつだけ覚えていることがある。
「自分たちの研究が”水中運動でなきゃいけない理由”を生み出すかもしれないし、ずっと生み出せないかもしれない。」
予算とにらめっこをしながら、その存在意義を証明される日が来ることを夢見る。
「未来に先回りして点と点を繋げて見ることはできない」
アルコールの入った中、一人でスティーブジョブスの大学卒業式スピーチでの一言を思い出す。
大学にいた頃の私には、まだそんな先々のことまで読んで点と点を繋げてみることなんてできませんでしたよ。
だけど10年後振り返ってみると、これほどまたハッキリクッキリ見えることもないわけで、
そこなんだよね。もう一度言います。未来に先回りして点と点を繋げて見ることはできない、
君たちにできるのは過去を振り返って繋げることだけなんだ。
だからこそバラバラの点であっても将来それが何らかのかたちで必ず繋がっていくと信じなくてはならない。
自分の根性、運命、人生、カルマ…何でもいい、とにかく信じること。
点と点が自分の歩んでいく道の途上のどこかで必ずひとつに繋がっていく、
そう信じることで君たちは確信を持って己の心の赴くまま生きていくことができる。
結果、人と違う道を行くことになってもそれは同じ。信じることで全てのことは、間違いなく変わるんです。
「何故そんなに泳ぐのか?」
「今の仕事が将来の夢にどう繋がるのか?」
「何故そんなにブログに力を入れているのか?」
「何がしたいのか?」
”最近よく受ける質問集”である。
その質問に対しては、”点”の話をよくする。
「ビジョンはある。それだけでいい。」
このご時世、決まったキャリアなど存在しない。
今日、儲かると言われていた職業がいつどうなるか誰にも分からない。
既存のキャリアを目指すことが何よりもリスクとなる可能性がある。
ビジョンを持ち、あとは点と点が繋がることを信じる。
研究者は大学の予算だが、個人は自分の財布とにらめっこしながら、信じる。
25年以上もかけて設計・構築された、脳の神経回路はそうは変わらない。
ドーパミンが出て、強化される行動の分類は既に形成されている。
要は、自分がどんなことをすることが「好きだ」と思うかどうかという判断基準は、
一般成人の今後の人生において、それほど変化は無い。
そうなると、あとはその”好き”を突き詰めるのみ。
脳といえば。
研究者としての顔も持つ、先輩方が「ビジネスに走っている」と評されていた茂木健一郎氏のポッドキャスト。
今日、移動と日焼けと有酸素運動を兼ね、愛車tokyobikeに乗りながらそれを聞いていると、
信号待ちをしている時、ある言葉がスムーズに頭の中に入ってきた。
「他者と比較をしないこと。自分を信じること。」
ジョブスのスピーチと同じことを言っている気がした。
町田から急行で代々木上原に帰る20分間、新婚の先輩と電車内の他者を気にせず、語る。
語っている間に気がついたことがある。
世間的には我が大学水泳部OBの中では今回の世界水泳でも北島康介氏の横でキャスターを務めている、
宮下純一の名が圧倒的に知られてはいるが、その他のOBの方々も様々な形で水泳に携わっている。
それらの点と点がいずれ様々な形で繋がり、
水泳界に良い影響をもたらすことを語りながら勝手に想像し、わくわくした。
>Dさん
やっぱりインカレ優勝はあきらめきれないっす。