リベラルに平井伯昌ヘッドコーチの真意を予想してみる。


世界のこちら側でもあちら側でも政治に関わる情報が溢れている昨今、
最近何かと情報源となる、あちら側のtwitter経由で流れてきた、
日本版ポリティカルコンパスを試してみる。


日本版ポリティカルコンパス
http://sakidatsumono.ifdef.jp/draft3.html


リベラル右派。予想通りの答えであった。
「あなたの政党は”幸福実現党”です」
と、いう答えじゃなければ、それでよかった。





2001年世界水泳代表の今井亮介さんは水着問題に対するご自身の考えをblogにアップしている。


■今井亮介でよかろうもん!!「友達へのメールの抜粋」
http://ryosukeimai.cocolog-nifty.com/blog/2009/08/2-6489.html


■今井亮介でよかろうもん!!「抜粋2」
http://ryosukeimai.cocolog-nifty.com/blog/2009/07/post-59e9.html


ビジネスマンとして、選手として、日本代表OBとして、自身の経験則から発言をされている。
新聞記者や番組制作者には汲み取ることの出来ない、マスメディアには無い貴重な意見だと思う。





平井練習日記が賑わっている。
北島康介選手のコーチであり、競泳日本代表ののヘッドコーチでもある平井伯昌コーチが
自身のブログを通じて、次回の東京スイミングセンター招待記録会について、
他に先駆けて水着の規制を検討していることに対して、オープンに意見を求められている。


■平井練習日記
http://gold.ap.teacup.com/nori0531/


事実は別として、一般に水着問題自体は混乱しているように見えるので、
規制を「正」とする風潮があるので、意見を求めれば、”流れ”で賛成意見が集まる。
当然の結果である。


その後、平井コーチが「ポジティブな反対意見を」求めれば、素直なほど反対意見が集まる。
それらのやり取りを通じて、平井コーチがフラストレーションを感じているような気がした。


もっと素直に捉えた、主体的な意見が欲しかったのか、
もっとたくさんの意見が欲しかったのか、
もっとマクロな視点での意見が欲しかったのか。


いずれにせよ、平井コーチが規制をかけた試合を行うことに対しての
「仮説⇒実行⇒検証」における仮説の段階で、実行のためのステップとして必要な
水連に対する提案の準備のために、自身の仮説と周囲の意見を
摺り合わせているのではないかと思った。


ではなぜそのような試合を行おうとしているのか。
先手を打つため、ではないだろうか。


先日の世界水泳で、平井コーチは敗北を認めた。

欧州製水着威力!日本勢水着情報戦は敗北

【世界選手権】ポリウレタンやラバー素材を使った欧州製の新型高速水着
世界新ラッシュを生んだ。ジャケド社の水着では、女子400メートル自由形
20歳のペレグリニ(イタリア)が4分の壁を破る3分59秒15で優勝。
同200メートル個人メドレーでも無名の20歳、クーカーズ(米国)が
世界新をマークした。また、アリーナ製では同100メートルバタフライで
15歳のショーストレム(スウェーデン)が、デブルーイン(オランダ)が
00年に出した最古の世界記録56秒61を更新。
初日不振だった日本の平井ヘッドコーチは「完全に負けている」
水着の情報戦での敗北を認めた。

[ 2009年07月28日 「スポニチ」より ]
http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2009/08/06/03.html?feature=related


世界水泳国別メダル獲得総数=世界ランキング」
と仮定すれば、
ワールドカップベスト8に食い込むほどのレベルを持っているいわば”先進国”と
なるべき立場の日本が、今年の水着戦争に関しては、完全に後手に回っていた。



(無冠のハゲの王者のコメント「09世界水泳ローマ 国別獲得メダル数」より抜粋)


東京SCコーチという肩書きを意識されているか分からないが、
平井コーチは日本代表のヘッドコーチとして、2010年1月の国際的なルール改正を控える中、
先を読み、規制を今のうちから試合に取り入れ、経験を通して見えたものを検証し、
来年に向けて準備を予め行おうとしているのではないだろうか。


茂木健一郎氏によると、人間は行動することで自分の深層にある考えを
掴むことが出来るという。例えば、ものを書いていくうちに、自分の考えがまとまり、
書きながらアイディアが沸いてくる、といった経験は誰でもあるだろう。


茂木氏が師と仰ぐイギリスの神経生理学者HoraceBarlowの言葉を借りれば、
「何を書いていいか分からない? まず書けよ。そうすれば分かるから。」


まずはやってみること。
そして、その経験を通して見えることは、来年以降の日本競泳にとって
大変有意義なものになる可能性を孕んでいる。


今井さんのブログエントリーにも共通することだが、
正解の無い問題に対して様々な角度から意見を出し合い、
ディスカッションをする場があるということは、スポーツにとって良いことだと素直に思う。


政党も、宗教も、水着問題も、正解は無い。
ただし、ディスカッションを重ねながら、最適解に近づけていくことは出来る。
ディスカッション。意見をぶつけ合うことは日本人が苦手な分野だ。
ひとつの話題に対する発展性が乏しいように思う。


世界ランキング8位の国が、流通する情報の質と量とスピードがボトルネックになり、
強化戦略で遅れをとり、上位に食い込めないのだとしたら、
これほどもったいないことはない。


他の記事を見ていて、平井コーチと他の日本のコーチとの
危機感の度合いが乖離しているように見受けられる。


トレンドを掴み、先手を打ち、それをモノにする力はビジネスでも大変重要な能力であるが、
これらは組織のトップ一人がどれだけ努力を重ねても、全体のパワーアップは見込めない。
関係者一人一人のアンテナの高さや行動力などが集合知となり、最短距離で最適解を導き出す。
強い組織とはそういうものである。


今回の平井コーチの「提案」と「煽り」が日本競泳界が変わるきっかけとなると信じている。


2012年はあっという間にやってくる。
水着騒動もあり、今まで以上に五輪間の期間が短く感じられると思う。
強化の時間は、限られている。





個人的に知の集合体を作ろうと検討している。
政治討論のように、スポーツに関しても、知のインテリジェンスがぶつかり合う様な、
コミュニティを形成したいと考えている。


巨大な資本と政治によって動きが鈍くなっているマスメディアにはできないことをやりたい。


ご興味のある方はご連絡ください。


mitsuur[@]gmail.com