【結果報告】千葉市海浜アクアスロン リレーの部 優勝(二連覇)「プールの中心で橋本真也氏の名言を叫ぶ(但し心の中で)」


試合二日前。
金曜日、21時15分。


近所のファイヤーキングカフェで小さな”前々夜祭”をして頂いている最中、
パートナーから着信があることに気がつく。


複数の着信に、普通ではない事態を感じ、と折り返そうとすると、一通のメールが。


「高熱が出ました。明後日、棄権も考えられます。ニレンパすいません。」


二連覇。


イチロー選手は200本安打を9年連続成し遂げようとしている。
杉山愛選手は4大大会連続出場62回という世界記録を樹立している。


これらの記録と比較しようとも思わないが、
ペアを組んで初めての挑戦を前に、続けて勝つことがこれほど難しいとは思わなかった。


普段からマスクを外さないパートナーの習慣のおかげか、
流行のインフルエンザではなく、最悪の事態は免れた。


相手チームも昨年とは異なるチームが多く、パフォーマンスが分からない以上、
自分たちのやれることをやるだけだった。


昨年のswimのタイムは7分26秒。
練習量こそ変わらず週一回の最低限を維持しているだけではあるが、
水着を変えたこと(今井さん、引き続きお借りしました!)、
海や流水プールのレースを通じてコースの無い競技を
この1年間行ってきたことでタイムが上がることを想定し、
20秒アップの7分5秒に目標を設定する。


スタート時、隣は千葉真子さんとペアを組む、U-23日本代表の太田麻衣子選手。
それよりも直感的にマークすべきだと感じた人たちがいた。


消防職員の皆様である。


体つきを見たら分かる。彼らは毎日トレーニングをしている。
近所の幡ヶ谷にも消防署の訓練学校があり、筋肉のカタマリを幾度となく見かけるが、
レーニングが仕事である彼らの体力が低いわけが無かった。


週に6回も休んでいる私との体つきの差は歴然であったが、レース前に体格を見てマークして、
期待以上のパフォーマンスで泳ぐ人は過去にいなかった。


自分のレースだけをしようとした。
後ろに控えるパートナーは決して万全ではない。
連覇は甘くない。


前日に速報をwebで確認した新潟国体では、
地元新潟の河本耕平選手が日本新記録で優勝し、
同級生の高安亮くんも上位争いを演じた。


レースの規模は異なるが、勝手ながら刺激を頂く。


橋本真也の言葉を借りれば、


「時は来た・・・それだけだ。」


スタート直後は太田選手と何度もぶつかり合ったが、
この1年でぶつかり慣れたせいか、怯むことなく前に進む。


予想通り、消防職員Aらしきがついてくる。
大田選手に比べて太い腕は当たるとダメージが大きく、
その”丸太”が顔に当たった瞬間、ゴーグルに一気に水が入ってくる。
それ以外は順調だった。


去年と違うことは、前に人が泳いでいたこと。
消防職員Aの腕を回避した直後、前を見ると数名が前を泳いでいる。
うち2名は消防職員Bと消防職員Cと思われる。


前回の湘南owsで思い出した、
「離されたら、追いつけない」
ということを思い出す。
ペースを乱さず、離されないことだけを意識する。


すると一人、一人とペースを落としていく。


前半は2位で通過、体力は3割を使う程度。
体半分前には残る消防職員、Bの姿。


感覚的には順調に進んでいるため、無理に追わない。
自分のペースは落としていないが、相手は確実に近づいてくる。
余力は十分、この時点で1位通過を確信。
あとは自分の最大のパフォーマンスを発揮することに集中。


水深の浅いプールを利用して、
一度立ち上がり、水が入ったゴーグルを直し、残り1周に備える。


消防職員Bを追い越し、残り1週は自分の泳ぎに集中。
団員にも交わることなく、安全に、そのままトップでトランジッションエリアへ。


7分6秒。ほぼ目標どおり。


引き継いだパートナーも最悪の体調の中、昨年と変わらないタイムでフィニッシュ。
無事、ニ連覇を達成。


昨年と異なり、同僚(+OBOG)がリレー、個人種目、そして応援と総勢約30名が集結。
泳いでいる時に聞こえるほど声援も多く、アナウンスの方がその黄色い声援に驚くほど。
昨年に続き、打ち上げに使わせて頂いた安楽亭稲毛店が、9席中7席埋まるほどの大団体。


ストイックにパフォーマンスだけを追いかけることだけがスポーツではない。
改めて気付かせてくれたチームの皆様に、感謝。
チームメイト同士の接戦に敗れながらも、女性に対する意欲だけは衰えない、
狂犬T氏の目線も気にしない、千葉真子さんの笑顔にも、感謝。



次回は9月23日、「第1回東京ヴェルディアクアスロンinよみうりランド大会」です。