ホリエモンと貝印「カイタッチプロジェクト」から学ぶ、五輪招致を引き寄せるシンプルな考え方


IOCは本日5日から最終4都市目となるマドリードを視察し、
8日の記者会見でのムータワキルさんの発言が注目されている。
東京は既にIOC視察を終えてはいるが、PRという意味でやれることはある。


個人的には五輪招致のPRに関しては2種類あると思っていて、


IOCに対するPR
・国民(都民)に対するPR


IOCに対するPRは(メディアを通しての推測に過ぎないが)これでもかというほど十分であったと思うが、
後者に関しては疑問が残る。疑問というよりも「下手」という表現が近いかもしれない。
このあたりは、日本人が接待上手だがPR後進国であるところに原因があるのかもしれない。


当然ながら国民に対するPRは支持率向上を目的としている。
現状はCMや街中の広告、有名人を用いた街頭演説などで”アピール”をしている。
石原都知事も会見や演説でアピールをしている。


そのような状況の中、支持率が上がらない原因は二つあると思っている。


■PR手法
石原都知事の経営者としてのスタンス




■PR手法
 「アピールよりもコミュニケーション」


支持率は認知度ではない。知らしめるだけでは上がらない。
認知してもらって、支持してもらう。2段階構造だ。シンプルだが、理解している人は少ないと思う。
知ってもらった上で、”熱”をいかに伝えられるか。
アピールは認知度向上の手段に過ぎない。
もしかしたら、昔はアピールだけで熱が伝わったのかもしれない。
しかしながら、偽装問題などの影響か自己責任が強く植えつけられた今の国民は賢い。


非常に参考になる例がある。


貝印の社員がユーザーのブログへコメントをつけに訪れる「カイタッチ・プロジェクト(KAI TOUCH Project!)」。
以下の記事は参考になる。


「なんで、囲い込まなきゃいけないの?」貝印社員に聞く「カイタッチ・プロジェクト」の裏側
http://markezine.jp/article/detail/6883


河野 非対面なネットだからこそ、そこの上にはお互いの熱を交換できるような仕組みがあってほしいなっていうのが、すごくあるんですよね。


河野 じつはその「囲い込む」ってこと、ぼくはほんとうに大嫌いで。でも、よく言われる人多いですよね。
ぼくも、まさに郷司さんがおっしゃったように「囲い込む」っていう発想が良くない、企業側がそういう風に上からモノを言うことが良くない、と思っていて。


郷司 効率だとか、システムだとかじゃなくて、けっきょくその議論も例の、お金払って書いてもらう話じゃないですけど、金だとかシステムだとか、上っ面のモノが多い中で、誠意とか熱とか温度とかっていうのを伝えていきたいじゃないですか。その時にこっちから同じ目線で、歩み寄っていくっていう、その彼女のアイディアっていうのがすごく、その場でみんなが一瞬で「それですね!!」っていう流れができたんですよね。後はもう、自然に転がっていったという感じですかね。


要は送り手から受け手の”一方通行”ではなくて、双方向のやりとりをしていきましょう、と。
でないと熱は伝わりませんよ、と。
熱のこもった”ファイヤーボール”は投げても取ってくれない、直接手渡しをして初めて伝わるもの。


五輪招致アピールで、壇上から”ファイヤーボール”を乱投するのではなく、
しっかり一つ一つ、手渡しで渡す。
手間は当然掛かるが、ウェブを始めとするツールを駆使すれば、何か新しいことが出来るはずである。





石原都知事の経営者としてのスタンス
 「尊敬されるトップの条件は”感謝の念”」


「都民は贅沢だ」発言は以前から気にはなっていた。
自分を支える人たちを非難することに対する違和感を感じていた。
その発言に対してあるジャーナリストのブログに分かりやすい記載があったので、転記。


「ジャーナリスト同盟」通信
本澤二郎の政治評論「石原慎太郎都知事」:本澤二郎
http://blog.livedoor.jp/jlj001/archives/51195481.html


借金都政だから都民は、二度目の五輪開催に関心が薄い。このことを聞かれると「来年10月に決まれば盛り上がる。都民は贅沢だ」と都民に怒りをぶつけた。その上で「小泉時代に日本人は拉致問題民族主義が高まった。オリンピックも同じように牽引力になる」という予想外の認識を披瀝した。石原にとっての五輪開催は、民族主義の高揚のためであるらしい。


既に都民の税金1000億円のうち800億円が消えた石原銀行についての責任を問われると「銀行は一つの企業だから経営者の問題、経営者を監視する取締役・株主の責任である」と釈明、従来からの責任転嫁論を展開し、自分の責任をあっさり回避した。なんと往生際の悪い知事であろうか。自らの公約に従って強行した銀行を、自ら否定するかのようなのだ。
 「知事も一定の役割を担っているではないか」と、さらに問い詰められて初めて「言い出した人間の一人。責任はあるでしょう」と仕方なく認めた。


面白法人としてメディアにも取り上げられるカヤックの柳沢大輔社長は、
日経BPの記事「ライブドアという会社について」の中で、堀江貴文元社長について、
こんなコメントを残している。


http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20090418/1014410/


イケてない人たちに対して、「イケてない」と言い切ってしまう部分では痛快っちゃぁ痛快です。
本(「徹底抗戦」)の中にもいろいろでてきますね・・・。
でも一方で、考えさせられることがありました。
たとえば、経営者として、社員が何か悪いことをしたら、
その社員を採用したのは自分なのだから自分が悪いと思うべきだと僕は思っています。
社員の側に立てば、きっとそういう風に思える経営者しかやっぱり尊敬できないんじゃないかと思いますし、
経営者は感謝の念をもって仲間に接してないと尊敬されないのだとも思います。


組織としてうまくいかなかったことに対して、組織の長がどのような態度を取るか。
組織のメンバーは非常に敏感に、そして冷静に見ている。
「責任感」を伴うトップの反応によって、組織のモチベーションや熱の伝わりやすさは大きく変化する。
組織経営は理屈だけではない。



以上2点、シンプルだが難しい、あくまで個人的な支持率アップに対する考え方。


2016年。
競泳で言えばおそらく今の中学生や高校生がトップ選手となっている。
地元開催の地の利を確実にある。
競技場内の声援による後押しはもちろんだが、準備に対する力の入れ具合も変わってくる。


日本の競泳が米・豪と並ぶ強豪国となるステップとして、
是非とも”2016開催”を実現して頂きたい。



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