”ファストスポーツ”としてのランニングと水泳とその組み合わせの効率性


マクドナルドやロッテリアなどのファーストフードが生まれ、
最近ではH&M、GAP、ユニクロなどのファストファッションの台頭により百貨店閉鎖のニュースが続き、
キムタクのCMで認知度が上がったタマホームやアキュラホームなどのファスト住宅が増え、
「ファスト家具」代表ともいえるニトリが不況の波もものともせず、23年連続の増収増益を達成するなど、
ジャンルを超えたファスト化が見られます。


・手軽
・低コスト


スポーツの普及においても、このキーワードが今後より重要度を増していくはずです。
自分自身も最近、プールから遠ざかってしまっていますが、、
レーニングの手軽さを考えると、ランニングに勝るものはありません。
最高のファストスポーツであるといえます。
手軽さを具体的にシミュレートしてみると、、、


≪自宅前からランを1時間おこなう≫
0:00〜 着替え
0:03〜 準備運動
0:13〜 トレーニング開始
1:03〜 ストレッチ
1:13〜 シャワー
1:23  終了


東京体育館プールで水泳を1時間おこなう≫
0:00〜 移動
0:15〜 着替え
0:20〜 シャワー
0:25〜 準備運動
0:35〜 トレーニング開始
1:35〜 ストレッチ
1:45〜 シャワー
1:55〜 着替え
2:00〜 移動
2:15  到着


レーニング以外の時間に費やす時間が水泳のほうが長いことがわかります。
プール利用料も考えると、ランニングコストもかかります。


とはいえ、水泳もランニング以外のスポーツに比べれば、ウェア等にもコストがかからず、
エネルギー消費の効率性も高いので、比較的手軽かつ低コストなスポーツです。




ここまではあくまで単一競技かつ時間軸を無視した話です。


長期的に、健康増進を目的としたスポーツ選びを考えると、
単一競技を続けることがリスクになることも考えられます。
ランニングであれば脚部、水泳であれば肩腰など、各スポーツにおいて特長的な局所疲労によるリスクです。


株式のポートフォリオや近年流行のキーワード、”ワークライフバランス”のように、
スポーツにおいても1点集中主義ではなく、”スポーツの分散投資”によって局所疲労を軽減し、
故障リスクを減少させることによって、スポーツの継続性を高めることができると思います。


これらの考え方は健康志向のみならず、競技志向の方にも当てはまる部分があると思います。


水泳関係のblogを見ていると、私が現役時代の頃と比べると、
陸上トレーニングの比率が高まってきているように思います。


マスターズ平泳ぎの世界記録保持者、今井亮介さんは最近、
ストロークマックス」というトレーニンググッズを使っていらっしゃいます。
1日のスイムの練習距離が500m(!)にもかかわらず、年代別世界最速のタイムを叩き出された
秘訣は、この用具なしには語れないはずです。


■今井さんのトレーニングの様子
http://ryosukeimai.cocolog-nifty.com/blog/2010/02/post-8239.html



要は


「目的は何か」


ということです。


仕事においても、人生においても、スポーツにおいても、変わりません。
この軸を常に意識して考えて、最適化し、行動することが大切だと思います。


仕事や人生に比べると、スポーツに対して、頭を使っている人が少ないように思います。
競技レベルにかかわらず、競技人生の長い方ほど、頭を使い考えて行動しているような印象を受けます。
特に学生ではないマスターズの方々は仕事があったり別の人生の目的もあったり、
競技に使える時間に限りのある方が大半です。効率性を意識する必要があります。


頭を使えば、1日500mスイムでも世界記録が出せるのです(個人差はあります。)。



先日、とあるマスターズの水泳チームの練習メニューづくりに携わらせて頂き、
来週のバレンタインデーに実施することになりました。


今回書かせて頂いた「目的は何か」ということを改めて考えて頂くようなことを、
レーニングを通じてお話ができればと思っています。